2017.10.12
コラム
【神保太樹先生の #はからめコラム Vol.1】
嗅覚と記憶の深いつながりについて
神保太樹(統合医療研究所 T-LAB 所長)
臭覚と記憶の関係を研究した理由①
私が嗅覚と記憶の関係を研究しはじめたのは、まだ大学院生だったころでした。
当時から認知症、特にアルツハイマー病(AD)の治療といえば「コリンエステラーゼ阻害剤」という薬剤の利用が主でしたが、薬を使うには早い軽症のケースや、逆に薬が効かなくなったケースにおけるケアとして、アロマセラピーが効くのではないか、というテーマを先輩から受け継いだのです。それが、この分野を研究しはじめるきっかけでした。
もちろん嗅脳の萎縮がアルツハイマー病やパーキンソン病で起こるなど、嗅覚と認知症が深い関わりにあることは知っていましたが、治療や予防・検査などにつながるとは考えてもおらず、検査としては血中インターロイキンによる検査法の開発のほうが有望と考えていました。
ところが、蓋を開けてみるとそちらのほうはさっぱり結果が出ず、逆に匂いを用いたケアの研究のほうが有望な結果を出したのです。
次回更新をお楽しみに(^_-)-☆
#はからめ #認知症 #アロマセラピー #アルツハイマー