2017.10.26
コラム
【神保太樹先生の #はからめコラム Vol.3】
嗅覚と記憶の深いつながりについて
神保太樹(統合医療研究所 T-LAB 所長)
臭覚と記憶の関係を研究した理由③
アロマセラピーの認知症への効果について議論をしていたときの話です。
Brakkという著明な病理学者の報告から、嗅脳の萎縮がごく早期に起こってくることが知られていたのですが、最初に機能低下を起こすような脳の部位に効果的に刺激が与えられることで治療効果が得られているのではないか、ということになりました。
もちろん匂いは、嗅脳の萎縮以降に起こってくる、アセチルコリンの海馬内濃度を高める、などの重要な役割も果たしますが、その他の実験では、健常な方にも認知機能の賦活効果が得られていました。そのため、やはりもっとも重要なのは、脳リハビリテーション的に嗅脳を刺激することに着目することだと考えたのです。
そして、そのような仮説が出てくると、嗅覚機能の低下が直接的な認知症の症状、とりわけ認知機能低下に関係があるだろうか、という疑問が生じたのです。
続きは次回お話したいと思います。
次回更新をお楽しみに(^_-)-☆
#はからめ #認知症 #アロマセラピー #アルツハイマー